死にぞこないの青








散々殴ったあとに謝って優しくなるのはDVという病気だと教えてくれたの は誰だったか、現世ではそんなつがいを別れさせるための組織?団体?もあると いうのも聞いたから、多分現世好きなルピあたりに聞いたんだと思う 。冷たい床に転がりながらそんなことを思いだしていて、それから治療班おせえなあ 早くしないと血が流れきっちまうなあとか考えているという、こんなのはもう慣れっこ だ。ルピがなんでそんなことを俺に教えたかというとそれは多分俺と藍染様のこ とを言いたかったからだろうが、しかし、藍染様は俺に謝ったりしない。何故なら あの人は俺の父親で創造主で神様で、なにをしようとどれだけ殴ろうと謝る理由になんてならないからだ。毎回治療してもらうだけで充分すぎるくらいだろう。優しい藍染様。優しい優しい優しい、そうあの人はとても優しくていつだってずっと優しい。DVは殴ったあと優しく なるらしいけどあの人は殴ってる間だって優しい顔をしている。それはおかしい 間違ってる、とかウルキオラはいうけどなんで?なにが?殴ってる間もあんな顔 できるなんてすごいじゃないか。なに言ってんだあいつ。


ところで治療班はまだか。血がとまらない。目がかすむ。でも優しい藍染様がす ぐに助けてくれるから大丈夫だ。…大丈夫か?そろそろやばいんじゃないか?も しかして、ついに飽きられたんだろうか。見放されたのか、見捨てられたのか。それは嫌だ。あの人は父親で創造主。俺の神様。見捨てないでくれ。殴ってもいいから見捨てないで、見捨てないで見捨てないで見捨てないで………


しばらく意識を失っていたようだ。治療班はまだこない。血もとまらない。これは確実に見捨てられたようだな。しょうがない、のか。あの人は創造主だから。生かすも殺すもあの人しだい。俺はあの人の所有物でただの駒で、だからいつ殺されても見捨てられてもしょうがない、なんて、いつから俺はそんなふうに思うようになってたんだろう 。糞くらえ。そうだなんであの人が優しいなんて思ってたんだろう。優しくない全然優しくない、優しいわけがない!ああなんで、なんで 藍染様。なんで俺を殴るんだよなんで切り刻むんだよ、なんでえぐってけずってつきさして、そんなの。また死んでしまう。けどあの人はその時だけは他では見せない笑顔を見せてくれる。その時だけは優しく撫でてくれる。その時だけは好きだと言ってくれる。それが藍染様の好きということなんだと思ってた。それが愛だと、だから、俺が間違ってる んだと。だって痛いんだ。藍染様ごめんなさい、痛いんです。すごく痛くて死んでしまいそうで本当は嫌で嫌で、ごめんなさいもう二度と死にたくはないんです死ぬのは怖いんです。ごめんなさい。多分俺がおかしいんだと思います。だけど痛くて。ごめんなさい。ああだから?痛いばかりで最後までちゃんと受 け入れなかったから?だから見捨てられた?藍染様。藍染様藍染様!もう痛がら ないし叫ばないから見捨てないでくれ、あれがあなたの愛なら、いやもういいや愛で なくとも!あなたが楽しくあるように。生きてあの笑顔がみられるなら満足だ。


ようやく治療班がやってきた。ありがとう藍染様。そうして意識を手放す瞬間浮かんだのは何故か、泣きそうな顔をしたルピとウルキオラ。(ごめんな)









end









気持ち悪い